逃げ込める場所

友だちと話していて、「Ｎくんと友だちでもいいから、
ずっといい関係でいたいって…
じゃあ、喫茶店で話するとかでもいいわけ？」
と聞かれて、違う！と思った。

あの部屋に行きたい。
いつも、いい感じに音楽がかかっていて
コーヒーの香りと煙草の微かな匂いとが漂うあの部屋
私の記憶の中では、それがそのままＮくんの匂い

可愛い猫がいて、こじんまりとした角部屋で、
初めて行った時から、どうしてだかとても落ち着く空間

薄明かりの中で一緒に食べたフルーツ
一つのカップで一緒に飲んだコーヒー

私が逃げ込んでもいい場所だと思った

あの場所で、もう一度安堵したい
あそこじゃないとダメ
あの猫も私も、あそこにずっとうずくまっていたいと
思ってる

胸に下げた銀のプレート…
それが、私の胸に冷たく落ちてきた時
それが触れた瞬間、水かと思ったくらいなのに
目をぎゅっと閉じたままだったのは、なぜだろう？
あそこから、
すでに
すれ違ってたのかもしれない？

自分のも人のも
心って
思うように変えるのは
とてつもなく難しい
理屈じゃない
りくつじゃない
リクツジャナイ

それでも
現実は思いで変えられる…らしい
思考は現実化する可能性が高いから

思いは力？
現実が変われば
人の気持ちも変わる

今は心がついてこなくても
せめて
頭で牽引していこう

いつか気持ちがそれについてこれるように